これは、部分予混合火炎の典型的な例です。ブンセンバーナーは化学の授業で扱う事が多いので、覚えておられる方が多いでしょう。ブンセンバーナーは完全予混合のガス(燃料と空気)をバーナーへ送り込みますが、この火炎には予混合火炎と拡散火炎(非予混合火炎)の二つの領域に分ける事が出来ます。一つ目はバーナーへ送られた予混合ガスが燃えてできる内側のブルーの円錐型火炎(上の図ではAの火炎)、もう一つはブルーの円錐型火炎で燃え切らなかった未燃ガスと周囲の空気とで出来る弱い光を出す火炎(上の図ではBの火炎)です。似たような火炎の構造はブンセンバーナーの直接写真でも見ることが出来ます(下図)。
Flowsquareではブンセン火炎を予混合モード(cmode=1)を用いてシミュレーションを行いますが、純粋空気の流入も考慮に入れます(桃色の境界条件)。bc.bmpを見ればわかるように、ほとんどの領域は桃色で表される純粋空気で埋め尽くされています。また、bc.bmpの上、下、右境界の1ピクセル幅分だけのみ白色なのは、この領域は流出条件であるべきで、桃色で埋めると桃色の流入条件を認識されてしまうからです。赤の領域は初期条件として、着火カーネルとして機能します。また青色の領域は予混合ガスです(bc.bmpは境界条件だけでなく初期条件の一部を指定することも可能です。レッスン2.1 — bc.bmpを参照)。
以下はシミュレーション結果の一部です。