ラバールノズル(超音速ノズル)

Laval_Mach_40k_top2

ラバールノズルは上の図のように絞りのあるチューブの形をしています(左から右への流れ)。この形状は様々な航空宇宙機器において、低速高圧の流体を超音速に加速するために用いられます。Flowsquareを使うと、このような流れ場を簡単にシミュレーションすることが出来ます。ノズルの形状は単にwikipediaの画像からコピー&ペーストしたものです。非常に簡単にセットアップ出来ます。

計算時間: 1 mins/1000 steps
境界条件: bc.bmp
初期条件:
パラメーター: grid.txt

シミュレーション中、マッハ数分布は以下の図のように遷移します。

マッハ数分布@2000ステップ。

マッハ数分布@2000ステップ。

マッハ数分布@4000ステップ。

マッハ数分布@4000ステップ。

マッハ数分布@6000ステップ。

マッハ数分布@6000ステップ。

マッハ数分布@8000ステップ。

マッハ数分布@8000ステップ。

マッハ数分布@12000ステップ。

マッハ数分布@12000ステップ。

マッハ数分布@40000ステップ。

マッハ数分布@40000ステップ。

ノズル面積が最小になる位置で流体速度はマッハ数=1(すなわち音速)となり、その後方ではガスが膨張し流速は超音速に達します。この排気ガス速度は以下の式を用いて理論的に計算することが出来ます。

排気速度の計算。

排気速度の計算。

ここで、veは排気速度 (m/s), Tは流入ガス温度, Rは気体定数 (8314 J/kmol K), Mはガスの分子量(g/mol), gammaは当エントロピー膨張係数 (Flowsquareでは1.4), pe は排気絶対圧力 (Pa), そして p は流入絶対圧力です。以下の図から、流入境界の影響を無視すれば、T=410 (K), R=8314.5 (J/kmol K), M=29 (air, g/mol), gamma=1.4, pe=13,800 (Pa), そして p=231,000 (Pa)であり、従って排気速度はve=681.1 (m/s)と求める事が出来ます。シミュレーション結果とこの理論値を比べると、誤差は理論値の1.7%程度しかありません!

中心軸上の圧力分布。

中心軸上の圧力分布。

中心軸上の流速分布。

中心軸上の流速分布。

中心軸上の温度分布。

中心軸上の温度分布。

中心軸上のマッハ数分布。

中心軸上のマッハ数分布。